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外貨MMFのデメリットとリスク

 外貨MMFは投資の一種なので、デメリットおよびリスクがあります。それは、「為替リスク」「利回りがFXよりも低くなること」です。

為替リスク

為替リスク 為替リスクについては想像がつくかと思います。外貨預金と同様、円を売って、外貨を買うという取引をするので、円高になると、為替差損が生まれ、考えていた以上の損失が出る可能性もあります。

 ただ、外貨MMFは外貨預金と違い、証券会社の営業時間内であれば、いつでも売買が可能です。下げる前に売ることもできますし、逆に円高の時期に買っておくこともできます。

 また、ほかの外貨投資にFXがありますが、外貨MMFはFXよりも低リスクとなります。FXはレバレッジをかけることで、少ない金額で大きな金額での投資が可能です。リターンも大きくなりますが、リスクも大きくなります。通常の上げ下げであれば、問題ないのですが、リーマンショック、チャイナリスクというような大きな下落の場合、証拠金の管理を怠ると、投資金額の全額を失う可能性もあります。

 外貨MMFはレバレッジをかけるタイプのものではないので、為替差損は負いますが、ゼロになることはありません。

 ただ、外貨投資をする場合に、円高になるので、想定と違う方向に動くことがあります。為替リスクについては自己責任ということになります。

利回りがFXよりも低くなる

 利回りがFXよりも低くなる点ですが、FXはレバレッジを利かせることで、手持ちの資金よりも多くのポジションをとって運用することができます。外貨MMFは、10万円では10万円分の通貨しか買えませんが、FXはレバレッジが25倍なので、最大250万円分の通貨を買うことができます。
 当然、その分利回りはアップ。ハイリターンな投資であることは確かです。

 ただ、当然ですが、25倍で運用すれば、25倍損する可能性も高くなります。
 外貨MMFは、FXよりリターンが低い分、FXより損をする可能性が低い投資方法になります。

→リターンが高いFXについて知りたい方はこちら

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外貨MMFは元本保証ではない※元本割れする2つのパターン

 外貨MMFは元本保証の商品ではありません。ただ「元本割れ」と一口に言っても、原因はまったく違う2つに分けられます。ここを混同すると、必要以上に怖がったり、逆に油断したりすることになります。

原因 起きやすさ 対策
為替変動
(円高)
よくある 買う時期を分ける/円高時に買う/長く持つ
手数料負け 短期売買だと起きる 手数料の安い会社を選ぶ/短期で売買しない

1. 為替が円高に動いたとき

 これが元本割れの主因です。外貨建てで見ると外貨MMFの価格はほとんど動きませんが、円に換算すると為替レートの分だけ増減します
 たとえば1ドル=160円で10万円分(625ドル)を買い、1ドル=150円のときに売ると、受け取れるのは約93,750円。金利で増えた分を差し引いても、円ベースでは損失になることがあります。

 外貨で持っている資産である以上、これは避けられない性質です。「円で見れば減ることがある」という前提を受け入れられるかどうかが、外貨MMFに向くかどうかの分かれ目になります。

2. 手数料負け※短期で売り買いすると起きる

 見落とされがちなのがこちらです。外貨MMFは購入時手数料・解約手数料が無料でも、買うときと売るときに為替手数料(スプレッド)がかかります

 1ドル=160円で片道25銭なら、往復50銭は元本の約0.31%。利回りが年3%台なら1か月半ほど保有してようやく手数料をペイする計算です。数週間で売買を繰り返せば、金利がついていても手元に残らない、いわゆる手数料負けになります。

 単価の小さい通貨ほど負担は重く、南アフリカランドでは往復で元本の約5〜6%に達します。ランドMMFが「短期売買に向かない」と言われるのはこのためです。
 ※通貨別の負担は為替手数料が大事な理由にまとめています。

運用そのもので元本割れすることは?

 外貨MMFは高格付けの短期債券や公社債などで運用される、値動きの小さい商品です。制度上は運用先の債券が破綻すれば基準価額が下がる可能性はありますが、実際に円換算で損失が出るケースの大半は前述の為替と手数料が原因です。
 なお、証券会社が破綻した場合については次に説明します。

証券会社が破綻したらどうなる?※安全性のしくみ

 「元本保証ではない」と聞くと、預けたお金が消えるのではと心配になるかもしれませんが、証券会社の破綻に対しては2段構えの保護があります。

 ・分別管理…顧客の資産は証券会社自身の資産と分けて管理することが義務づけられています。外貨MMFは信託財産として保管されるため、証券会社が破綻しても原則として顧客に返還されます
 ・投資者保護基金…万一、分別管理に不備があった場合でも、1顧客あたり1,000万円までが補償されます(松井証券など、外貨MMFを投資者保護基金の対象と明記している会社もあります)

 この点は、預金保険の対象外である外貨預金と比べたときの外貨MMFの利点です。外貨預金は銀行が破綻した場合、1,000万円までの保護(ペイオフ)の対象になりません。
 つまり「元本保証ではない」=「証券会社が潰れたら戻ってこない」ではありません。外貨MMFのリスクは、あくまで為替とコストだと考えてください。

「外貨MMFはおすすめしない」と言われる理由

 検索すると「外貨MMFはおすすめしない」という意見も見かけます。その主張には妥当なものと、そうでないものが混ざっています。整理してみます。

よくある指摘 実際のところ
為替で損をする そのとおり。円高になれば円換算では減る。ただし外貨資産すべてに共通
手数料が高い 会社による。片道20銭と50銭では往復で2倍以上の差
利回りが低い FX・株式と比べれば低い。待機資金の置き場所としての商品
NISAが使えない そのとおり。課税口座での運用になる
元本保証がなく危険 誤解を含む。分別管理と投資者保護基金の対象で、外貨預金より保護は手厚い

 まとめると、「増やすための主力商品」として期待すると期待外れになる、というのが妥当な評価です。
 一方で、米ドルを持っている人が預り金のまま置いておく代わりに使う、円高局面で外貨を仕込んでおく、といった待機資金の運用先としては、今も合理的な選択肢です。目的を取り違えなければ「おすすめしない」商品ではありません。

リスクを抑える4つの工夫

 完全に避けることはできませんが、影響を小さくする方法はあります。

 1. 買う時期を分ける
 一度にまとめて買わず、積み立て(ドルコスト平均法)で買付時期を分散すれば、高値づかみの影響を薄められます。

 2. 手数料の安い会社を選ぶ
 往復で0.3ポイント以上の差がつきます。利回りの差(各社0.1〜0.3ポイント程度)より大きいので、為替手数料を最優先で見てください。

 3. 通貨を分散する
 米ドルだけ、トルコリラだけに集中させない。高金利通貨ほど値動きが大きく、金利で得た分が為替差損で消えることもあります。

 4. 短期で売買しない
 手数料負けを避ける最も確実な方法です。円高のタイミングで買い、数年単位で保有する前提で考えましょう。

 余裕資金の範囲で行うことも大前提です。生活費や近く使う予定のあるお金を外貨にするのは避けてください。

外貨MMFのリスクについてよくある質問

 Q. 外貨MMFは元本保証ですか?
 A. 元本保証ではありません。円高になると円換算の資産が投資元本を下回ることがあります。また短期で売買すると為替手数料が利息を上回り、手数料負けになることもあります。

 Q. 証券会社が破綻したら外貨MMFはどうなりますか?
 A. 顧客資産は分別管理が義務づけられており、外貨MMFは信託財産として保管されるため原則として返還されます。万一分別管理に不備があった場合も、投資者保護基金により1顧客あたり1,000万円まで補償されます。

 Q. 手数料負けとは何ですか?
 A. 買付と売却でかかる為替手数料が、受け取る分配金を上回ってしまう状態です。1ドル160円で片道25銭なら往復は元本の約0.31%にあたり、年3%台の利回りでは1か月半ほど保有しないとペイしません。

 Q. 外貨MMFはおすすめしないと聞きましたが本当ですか?
 A. 増やすための主力商品として期待すると期待外れになります。一方で米ドルの待機資金の置き場所や、円高局面で外貨を仕込む手段としては合理的な選択肢です。目的次第で評価が変わります。

 Q. 外貨預金と比べて安全性はどうですか?
 A. 外貨預金は預金保険(ペイオフ)の対象外ですが、外貨MMFは分別管理され投資者保護基金の対象になります。保護のしくみという点では外貨MMFのほうが手厚いといえます。

 ※本ページは2026年7月時点の一般的な情報にもとづく解説です。保護の範囲や手数料などの条件は会社ごとに異なり、変更されることもあります。実際の取引前に各社の公式サイトと目論見書でご確認ください。

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