ユーロの外貨MMFはない?取扱い状況とユーロ運用の代替手段
ユーロの外貨MMFは現在どの証券会社にもない
結論から書くと、2026年時点で、ユーロ(EUR)建ての外貨MMFを取り扱っている主要な証券会社はありません。米ドル・豪ドル・南アフリカランド・トルコリラなどは各社で取引できますが、ユーロの外貨MMFだけは選択肢がない状態が続いています。
ユーロは世界第2位の流通量を誇る主要通貨で、決して「マイナーだから扱われていない」わけではありません。にもかかわらず外貨MMFのラインナップから外れているのには、はっきりとした理由があります。
かつてはユーロ建て外貨MMFが存在した
実は以前は、複数の証券会社がユーロ建ての外貨MMFを取り扱っていました。当サイトが記録している過去の利回りデータにも、2013年頃までは各社のユーロMMFの数値が残っています。ただし当時の利回りはすでに年0.05%前後まで低下しており、外貨MMFとしての妙味はほとんど失われていました。
その後、後述するユーロ圏の金融政策の影響で運用そのものが成り立たなくなり、各社のユーロ建て外貨MMFは相次いで繰上償還(運用終了)されていきました。
理由はECBのマイナス金利政策
最大の理由は、欧州中央銀行(ECB)が2014年6月に導入したマイナス金利政策です。ECBは政策金利の一つである預金ファシリティ金利をマイナスまで引き下げ、その後さらにマイナス幅を拡大しました。これによりユーロの短期金利は軒並みマイナス圏に沈みました。
外貨MMFは、高格付けの短期債券や公社債などで安定的にプラスの利回りを確保することを前提とした商品です。運用対象の短期金利がマイナスになってしまうと、運用するほど目減りしてしまい、商品として成立しません。こうしてユーロ建て外貨MMFは各社で取扱いを終了せざるを得なくなりました。
その後ECBはマイナス金利を解除し、近年は利上げも行われましたが、日本の証券会社でユーロ建て外貨MMFの取扱いが再開される動きは、今のところ見られません。
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ユーロで運用したいときの代替手段
「どうしてもユーロで資産を持ちたい」「ユーロ安のうちに仕込みたい」という場合は、外貨MMF以外の方法を検討することになります。
- ユーロ円のFX…FXでユーロ円を取引すれば、ユーロへの投資でスワップ金利(毎日受け取れる金利)を得ることができます。ヒロセ通商のLION FXなら、1万通貨(約185万円)で1日76円受け取れます(2026/8/4調べ)。少額・低コストで取引でき、外貨MMFにない通貨でも金利を狙えるのが強みです。
- ユーロ建ての外貨預金…銀行で扱っているユーロ建ての外貨預金なら、今でもユーロで運用できます。ただし為替手数料や金利条件は金融機関ごとに差が大きいので、外貨MMFと外貨預金の比較も参考に、手数料をよく確認してください。
- ほかの通貨の外貨MMFで運用益を狙う…運用益(利回り)を重視するなら、そもそもユーロにこだわらず、取扱いのある通貨から選ぶ方が現実的です。金利水準が高く安定感のある米ドルMMF、より高金利を狙える南アフリカランドやトルコリラなどが候補になります。
外貨MMFで通貨を選ぶときは、利回りだけでなく為替手数料(往復コスト)まで含めて比べることが大切です。各社・各通貨の条件は為替手数料の比較や外貨MMF利回りランキングで確認できます。
まとめ
- ユーロ建ての外貨MMFを扱う主要な証券会社は、現在ない
- かつては存在したが、ECBのマイナス金利政策で運用が成り立たなくなり償還された
- ユーロで運用したいならユーロ建て外貨預金、利回り重視なら米ドル・南アランド・トルコリラなどの外貨MMFが代替になる
ユーロの外貨MMFについてよくある質問
Q. 外貨MMFでユーロを買える証券会社はありますか?
A. 2026年時点で、ユーロ建ての外貨MMFを取り扱っている主要な証券会社はありません。かつては複数の証券会社がユーロ建て外貨MMFを扱っていましたが、ユーロ圏の金利低下により運用が難しくなり、繰上償還されました。
Q. なぜユーロの外貨MMFは無くなったのですか?
A. 欧州中央銀行(ECB)が2014年以降にマイナス金利政策を導入し、ユーロの短期金利がマイナス圏まで低下したためです。外貨MMFは高格付けの短期債などで安定運用する商品のため、金利がマイナスになると運用益を確保できず、各社が取扱いを終了しました。
Q. ユーロで運用したい場合はどうすればよいですか?
A. ユーロ建ての外貨預金を利用する方法があります。また、外貨MMFで運用益を狙うなら、金利水準が高く安定した米ドルや、より高金利の南アフリカランド・トルコリラなど、取扱いのある通貨を選ぶ方法もあります。
